Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

レアンドロ・エルリッヒ

レアンドロ・エルリッヒは、国際的に活躍するアルゼンチン出身の現代アーティストで、日本では金沢21世紀美術館に恒久設置された「スイミング・プール」の作家としても知られている。この作品は、外から見ると中にいる人がまるで水中にいるような、一方、中から見ると自分が水中から地上を仰ぎ見ているような不思議な感覚を体験できる。

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エルリッヒの作品は、大型のインスタレーションから映像まで視覚的な錯覚や音の効果を用いて、私たちの常識に揺さぶりをかける。一見どこにでもある見慣れた風景だが、よく見ると、水がないのに舟が浮かんでいたり、人々がさまざまなポーズで壁に張り付いていたりと、その異様な光景に観客は驚きと違和感を覚えること間違いない。自分が見ていることは果たして現実なのか…、という疑いを抱くとともに、いかに無意識のうちに習慣に捉われて物事を見ているかという事実に気付く。

現在、六本木の「森美術館」で2018年4月1日まで開催中の「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」は、レアンドロ・エルリッヒの四半世紀にわたる活動の全貌に迫る、東京における初の大規模個展であり、彼の活動を網羅する世界でも過去最大規模の個展となっている。

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