Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

神戸ハーバーランドumie

1992年、神戸市中央区に誕生した「神戸ハーバーランド」の核商業施設として、開業して以来約20年間営業してきた「神戸阪急」が、2012年9月末をもって「神戸ハーバーランド」から撤退した。

「神戸ハーバーランド」では、過去に「神戸西武」がオープンから2年後の1994年11月に撤退。2002年9月には高島屋が撤退し、神戸ハーバーランドセンタービルに入居していた「ニューオータニ神戸ハーバーランド」は、2009年12月26日をもって営業を終了している。

そして、2013年4月18日「神戸阪急」跡地にイオンモールが新商業施設「神戸ハーバーランドumie(ウミエ)」を開業する。もともと「神戸ハーバーランド」は、神戸のウォーターフロントとして隣接するメリケンパークと共に、海を中心とした風景、歴史、伝統、文化的な背景がある観光地としても人気の高いエリアであった。しかし、近年の消費環境の大きな変化に伴い、「神戸ハーバーランド」地区は徐々に疲弊していった感は否めない。今回の「神戸ハーバーランドumie」がハーバーランド地区全体を活性化させる起爆剤となるかどうか、大きな注目を集めている。

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神戸のランドマーク「神戸ポートタワー」をはじめ、隣接するメリケンパークと共に、神戸を代表する海辺の観光スポットである「神戸ハーバーランド」の大規模なリニューアルは、昨年に街開き20周年を迎えたハーバーランドのコンセプトであった「海へつながる文化都心の創造」という原点に立ち返り、非日常的な空間や開放的な風景を一日中楽しめるスポットとして生まれ変わる。

「GMS(総合スーパー)」や話題性の高いファストファッションなど、高い集客力を持った大型専門店で構成される「NORTH MALL」と、トレンド感あふれる専門店や個性的なセレクトショップが揃う「SOUTH MALL」、そして、神戸港を見渡せる絶好のロケーションに、緑溢れる開放的な空間をプラスした「MOSAIC」の3つで構成。これら3つの棟をデッキで結ぶことで、縦と横全体の回遊性を高め、更なる商品構成の連動強化を狙っている。

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関西初出店が13店舗、神戸初出店が40店舗と出店する225店舗の約1/4が神戸初というラインナップで展開される。最新トレンドを発信するインターナショナルなファストファッションブランドから、個性的で洗練されたファッションを提案するセレクトショップまで、感度の高い客のニーズを満たすブランドが多数出店。神戸のファッショントレンドの発信基地としての機能を果たし、今、注目されているフレッシュなショップで、新しい発見やワンランク上の楽しさを提供する。

カジュアルなアメリカンスタイルとプライスが魅力の「OLD NAVY」、レディス、メンズ、キッズが揃う注目のファストファッションブランド「H&M」、ウェアはもちろん、シューズやバッグなどエキサイティングなファッションアイテムを提案するスペイン発のカジュアル衣料ブランド「Bershka(ベルシュカ)」が神戸初出店。その他、クリーンでリアルなアメリカンカジュアルが話題の「GAP」、全世界のトレンドをいち早くとり入れたアイテムが自慢の「ZARA」など世界のトレンドを発信する海外人気ショップが勢揃い。

また、2013年夏には神戸初出店となる「トイザらス・ベビーザらス」の併設型店舗もオープン。その他、「ユニクロ」や「ABCマート」など、お馴染みの店舗も地域一番店を目指す。面白いところでは、円谷プロダクションのオフィシャルショップ「ウルトラマンワールドM78」が神戸初出店する。

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そして、飲食店舗では、「バターミルクパンケーキ」を中心に、「窯出しフレンチパンケーキ」などを提供する高級発酵バターを使用したパンケーキ専門店「Butter」と、旬の食材をバランスよく取り入れたヘルシープレート、ノンシュガーなのに甘くて美味しいスイーツが自慢のナチュラルフードカフェ「ナトゥーラ・ナトゥーラ」が神戸初出店。

その他、できたてのアーモンドワッフルをはじめ、店頭で1から作るジェラートを使ったパフェなど、スイーツが自慢の新業態「Cafe Morozoff」、地元神戸から「Frantz Cafe」がカフェという新業態で神戸初出店。カフェ「ココノハ」では、野菜がウレシイ和パスタやリゾット、米粉を使ったパンケーキが楽しめる。

そして、高級チョコレートの先駆けとして世界中に愛され続けている「GODIVA」のカフェ。さらに、既存の充実したレストランに加え、夏には神戸っ子のソウルフード「ぼっかけ」を提供する「長田本庄軒」、神戸初となる大阪の人気ラーメン店「どうとんぼり神座」など10店舗がフードコートに登場する。

また、ここに訪れるユーザーが快適に利用できる施設面でのリニューアルも数多く施される。高齢の方や体の不自由な方にも配慮され、誰もが利用しやすいように配慮された6か所の「みんなのトイレ」や、子供専用のキッズトイレ」も今夏オープン予定のフードコート内に設置が予定されている。そして、赤ちゃん連れの客に便利な「授乳室」が4か所新設される。各施設をスムーズに移動できる「連絡ブリッジ」や「歩道」も新設。

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さらには、駐車場サービスがかなり充実される。約3000台の駐車場が完備され、今までの駐車料金やサービスが異なっていた各駐車場についてもサービスを統一し、名称も「umie立体駐車場」「umieモザイク駐車場」「umie地下駐車場」と分かりやすくした。平日3時間、土日祝日2時間は誰もが無料サービス、2000円以上の買い物でプラス1時間、「umieメンバーズカード」提示でプラス1時間、シネマ利用でプラス2時間無料、合計で平日最大7時間無料の充実した駐車料金サービスにより、時間を気にせず快適にショッピングやお食事が楽しめる。

5階以外をすべてデッキで連結され、大きく回遊性が増した。デッキ側面を透明度の高いガラスにすることで、見通し良い開放的な空間を創出。既存の吹き抜けを生かしながら化粧柱を撤去し、イメージが一新。「MOSAIC」も広場を増設し、プロムナードと連結。広場の環境がより魅力的に演出される。そして、運河沿いのプロムナードを新設し、回遊性を高めている。

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今までの4スクリーンの「MOSAICシネマ」から、全9スクリーンに最新鋭のデジタル映写機を導入し、さまざまなエンターテイメント・コンテンツを提供するシネマコンプレックス「OSシネマズ」に変更され、さらなる集客を見込んでる。

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umieの「umie」は「海」。日常から離れ、気分を変えて、大切な人と「海へ(umie)」行こうというネーミング。また、umieの「e」によって「entrance」「entertainment」「enjoy」、そして、「笑顔」というキーワードと関連づけ、海に面した開放感あふれる空間で特別な楽しい時間を過ごせるという期待感が表現されている。訪れるすべての人が、「楽しみ・感動・ときめき」を感じられる場所。何かを発見でき、皆が笑顔になれる場所。そんなスポットでありたいとの願いが込められている。

ロゴは、「光り輝くさざなみ」「人と人のつながり」「人と街とのつながり」を表わし、色は、海を象徴する「マリンブルー」と、ときめきの「ピンク」の2色を採用。「umie」で「海・街・人」が一体となり、「人が集い・時が交わり・心がときめく」。ここにしかない、いくつもの煌めきやときめきの物語が、常に始まるところでありたいと願う「神戸ハーバーランドumie」のこれからに注目したい。

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