Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

電動アシスト自転車

世界の流行の中心地と言えるニューヨークでは、以前より「エコ・シック(粋な)」や「エコ・リュクス(贅沢な)」というような言葉が登場するほど、環境や自然に配慮する暮らしが「カッコいい」と言う意識が広がっている。少し前までの大量消費ぶりからは考えられない程このような地球にやさしい取り組みが、ニューヨークを始め世界中の各地で「垢抜けた」「粋な」行動としてもてはやされている。

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環境問題に敏感な人こそが真の「オシャレ」だと考える「NY流エコ」の徹底的なこだわりは、そのまま日本にも輸入されている。その流れは自転車ブームの復活と言うカタチで広がり、環境に優しい乗り物として自転車が見直され、その中でも電動アシスト自転車が今時のエコを代表する乗り物として、そのステイタスを着実にアップさせている。

電動アシスト自転車は、自転車と原動機付自転車との中間的な車両で、ペダルを踏む力や回転数などをセンサーで検出し、搭載しているモーターによりペダルを踏む力を低減させる仕組みである。1993年にヤマハ発動機から登場した「電動ハイブリッド自転車・ヤマハ・PAS(Power Assist System、パス)」が世界初とされ、電動アシスト自転車が販売されてから20年が経つ。

「すべては快適に走るために」をテーマに、日本ならではの高い品質と機能を誇る電動アシスト自転車はどれもが秀逸。今後も各ブランドが続々と新製品をリリースする電動アシスト自転車は要チェックである。急な上り坂やちょっと疲れた時など、自転車にしっかりアシストしてもらいながら街中を気の向くままにスムーズライディングが、これからの新しいオシャレのカタチになるかも知れない。

ただ、電動アシスト自転車は「ママチャリ」的なデザインが多く、オシャレ感覚に乏しい感は否めない。最近では、マウンテンバイク型のスポーティなものやシティサイクル風のものも増えてきているが、まだまだ数は少ない。ま、非力な女性を対象にした実用的な商品が主流であることは間違いない。

価格も国産なら数万円くらいから10数万円までのものがほとんどだが、なかには40万8000円という高価な電動アシスト自転車が存在する。もともとダンパーなどの部品を作っていた愛知県半田市の大栄技研工業という会社が、長年培われてきた鈑金技術とデザイナーの感性を融合させて開発した新しい電動アシスト自転車「epovelo(エポヴェロ)」だ。

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自由なデザインと確かな安全性・耐久性を得るために、海外でも認められる日本のトップメーカー「カイセイ社」のクロモリをフレーム素材に採用。走りへのマインドを高揚させる独創性溢れる外観を基本とし、電池ボックスも円形デザインとしたスタイリッシュなフォルムに仕上げている。手間を惜しまずこだわりぬいたスタイリングに、ハイパフォーマンスな性能を秘めて、走る歓びを1つ上のステージへとエスコートする。

また、変速を外装式と内装式から選ぶことも可能。加速性を重視した「シマノ」の外装10段変速「TIAGRA」は車重を軽くし、ぺダリングの負担を軽減する。長距離走行にも適しており、走る楽しみの幅を広げている。「シマノ」の内装8段変速「ALFINE」は、止まったままのシフトチェンジでいつでも走り出しを快適に行えることが可能。スポーティーな走りまでカバーしながら、ストップ・アンド・ゴーが多い街の中で適した内装8段仕様は、ローメンテナンスや外観のシンプルさが特徴。

そして、自分らしさを表現できる多彩なカラーバリエーションは、基本600色のソリッドカラーに加え、複数色やグラデーションなどの特殊塗装、マットやカメレオンカラーなどの特殊塗料も用意されており、選択する楽しさが提案されている。まさに、デザイナーの感性と職人の技が共鳴し、電動アシストサイクルの新しい到達点として生まれたのが、2010年に登場した「エポヴェロ」と言える。

この「エポヴェロ」は、昨年から伊勢丹新宿店メンズ館7階スポーツで取り扱われているが、価格的になかなか購入にはつながらないのが実情。「いいものだからこそ使ってみてほしい」という売場担当者の思いが、レンタルサービスという、「エポヴェロ」に興味あるユーザーには有難いシステムを生んだ。

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レンタルに必要な料金は、保険料込みの1日あたりの料金2000円と、返却時に返金される保証金が5000円。避暑地や宿泊施設の利用も視野に入れ、最長1週間のレンタルが可能になっており、伊勢丹新宿店から希望する場所に1000円ほどの送料は負担しなければならないが発送してもらえるので便利だ。

なお、まだ貸出専用車としては3台しか用意されていないようだが、これから春にかけて需要が増えるようであれば台数を増やしていくこともあるという。

避暑地などで「エポヴェロ」でサイクリングするのもオシャレだが、東京の街を渋滞を気にせずシティークルーズを満喫するのも面白そうだ。