ノスタルジックカー
まだ運転免許を持っていなかった若かりし頃、友人のクルマに同乗させてもらってドライブをしていた。ちょうど海岸線を走っている時、海に張り出した駐車場にひっそりと佇んでいる、太陽の光にボディがキラキラ反射している1台のクルマに目が留まった。
「何て美しいクルマだ…」と、その優美な造形に目を見張った。それが、スカイラインC10型。「愛のスカイライン」、俗っぽい呼称では「ハコスカ」。「スカG」のシルバーグレーのGTXハードトップが、そのクルマの正体であった。免許を取得したら絶対にこのクルマに乗ろう!と、そのクルマから放たれている神々しさにも似たオーラに感動した若き日の私は心に誓ったものだ。
その後、念願叶って、憧れの「スカG」が愛車となった。親のスネかじりの学生の身分で、ましてや運転初心者のクルマにしては随分贅沢なクルマだと心の片隅で多少は感じていたもので、せめて中古車にする分別のある良い子であった。とはいえ、その頃にはスカイライン3代目の「ハコスカ」はモデルチェンジしており、すでに4代目「ケンとメリーのスカイライン」に変更になっていた頃なので、希望の「ハコスカ」は中古車しかなかったというのが本当のところである。
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