Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

ウルの牡山羊

シガリット・ランダウは1969年エルサレムに生まれ、イギリスやアメリカで数年を過ごした後、現在はテルアビブを拠点に活動するイスラエル人アーティスト。2011年には第54回「ヴェネツィアビエンナーレ」にイスラエル館代表として参加、「One Man's Floor is Another Man's Feelings」と題したインスタレーションで高い評価を獲得。また、日本では同年に開催された「横浜トリエンナーレ」にて、西瓜とともに死海を漂うビデオ作品「DeadSee」と、死海の塩を結晶化させた彫刻群「棘のある塩のランプ」を展示した。

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テルアビブで作品を作り続けるシガリット・ランダウは、暴力の連鎖に対して平和的に、非暴力的に、そして、あくまでも感覚的にアクティブであり続けることに価値を置く。正義を振りかざすことを避け、スローガンなども掲げない。彼女は、「生と死」「肉体」「人々との関わり合い」など、常に「痛み」を伴ってきた自国の歴史を反映した作品を発表している。

アーティストが個人的なことを作品にして、他者に影響を与えること自体がポリティカルな行為。その意味でアーティストは皆ポリティカル。自分はその中でも集団へ関わり合い、他人と関係を持ち、何かを繋げようとしている。政治的なことを無視して作品を作ること自体が非常に政治的で、それは危険なことだと彼女は語る。

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