Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

ジョルジェット・ジウジアーロ

過去の国産車の中にはビックリするような名車が存在する。我らオヤジ世代の憧れのクルマの1つに、いすゞ自動車の「117クーペ」があった。エレガントで流麗なデザインの4座クーペであり、1970年代の日本車を代表する傑作の1つであることは間違いない。1968年に発売されて以来、長期にわたり生産され、長らくいすゞのフラグシップを務めたクルマだ。

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コンセプト、デザイン、パッケージ、スタイリングはカロッツェリア・ギアに委託され、当時のチーフデザイナーであったジョルジェット・ジウジアーロが担当した。その後、ジウジアーロはギアを退社して独立、「イタルデザイン」を立ち上げたが、いすゞとの関係は続き、量産指導は「イタルデザイン」の初仕事となった。

最初期のプロトタイプである「ギア/いすゞ117スポルト」は、1966年3月のジュネーヴ・モーターショーで発表され、同ショーのコンクール・デレガンスを獲得した。その後、イタリアで開催された国際自動車デザイン・ビエンナーレに出品され、名誉大賞を受賞している。

ちなみに、「117クーペ」は、発売開始以来の10年間に1台も廃車が出なかったとの業界記録を持っている。長期生産にもかかわらず総生産台数は86,192台に過ぎないが、今もなお日本の旧車趣味界での人気は根強く、多くの愛好家によって保有・維持されているクルマである。

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