Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

シーボルトと美術展

出島の三学者の1人として知られるシーボルトはドイツ人であり、神聖ローマ帝国の司教領ヴュルツブルク(現バイエルン州北西部)で誕生、本名はフィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルトという。シーボルト家は祖父、父ともヴュルツブルク大学の医師であり、医学界の名門であった。

シーボルトという姓の前に「フォン(von)」が添えられているが、これは貴族階級を意味し、シーボルト家はフィリップが20歳になった1816年にバイエルン王国の貴族階級に登録された。ちなみに、シーボルト姓を名乗る親類の多くも中部ドイツの貴族階級で、学才に秀でており、医者や医学教授を多数輩出している家系である。

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シーボルトヴュルツブルク大学に入学し、医学をはじめ、動物学、植物学、民族学などを学び、そして、自然科学の知識を得た。外科、産科、内科の博士号を取得して大学を卒業、開業したが、どうしても自然科学への関心が断ち切れないシーボルトは、周囲の協力を得てオランダ領東インド陸軍の外科少佐に任命され、オランダの東洋貿易の中心地バタビア(現在のインドネシア共和国ジャカルタ市)へ赴任。

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