Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

秋の美術館

エル・アナツイは、現代アフリカ美術に対する関心が高まるなかで最も注目されている彫刻家。1944年に西アフリカのガーナ(当時、イギリス領ゴールドコースト)で生まれ、ガーナの古都クマシにあるクワメ・エンクルマ科学技術大学で彫刻を学び、木彫の制作を始めた。1975年にナイジェリア大学の教職の座に就き、現在も教職の仕事の傍らナイジェリアのアトリエを拠点に旺盛な創作活動を続けている。

f:id:pleasegoodtimes:20150910171042j:plain

1970年代~ 80年代は、ガーナの伝承や染色布(アジンクラ)、ナイジェリアの伝統的な装飾文様(ウリ)などに影響を受けた木彫や木のパネル、セラミックのオブジェなどを制作し、木を丸ノミやチェーン・ソーで削ったり、炎で焼き焦がしたり、彩色して施した大胆で繊細な表現を特徴としていた。

1990年にアフリカの作家としては初めて「ヴェネツィアビエンナーレ」に参加し、選外佳作賞を受賞。その後、欧米、南米での発表を通して、作風にインスタレーションの意識が生まれ、それは、2000年頃から巨大なタペストリーを思わせるメタル・ワークの制作へと展開した。

※続きはこちらでご覧ください。