Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

ロマン・ポランスキー

数奇な運命と言うか波乱万丈という言葉がピッタリな映画監督がいる。パリで生まれたポーランド人のロマン・ポランスキーである。

ユダヤ教徒のポーランド人の父親とカトリック教徒でロシア生まれのポーランド人の母親の間に誕生した彼の出生時の名前はライムント・ロマン・リープリンク。3歳のとき一家はポーランドのクラクフに引越し、そこで幼少期を過ごした。

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第二次世界大戦時はドイツがクラクフに作ったユダヤ人ゲットーに押し込められた。ゲットーのユダヤ人が一斉に逮捕される直前、父親はゲットーの有刺鉄線を切って穴を作り、そこから息子を逃がした。父母はドイツ人に別々に連行され、母親はアウシュビッツでドイツ人に虐殺された。しかし、父親は採石場で強制労働をさせられたが終戦まで生き残った。

また、ポランスキー自身もドイツに占領されたフランスのヴィシー政権下における「ユダヤ人狩り」から逃れるため転々と逃亡。このような体験がポランスキー作品に深く影響を与えることとなった。

第二次世界大戦終結後にポーランドへ戻り、生き延びた父親と再会。その後は映画に興味を持ち、ウッチ映画大学で学んだ後、冷戦下の1950年代にポーランドで俳優として活動を始めた。幾つかのポーランド映画に出演後、自由な表現活動を求めてフランスに移った。

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