Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

抽象美術の父と魂の書

1891年生まれの恩地孝四郎は、創作版画の先駆者の1人であり、日本の抽象絵画の創始者とされている人物。前衛的な表現を用いて、日本において版画というジャンルを芸術として認知させるに至った功績は高く評価されている。

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版画においては、抽象絵画の創始者であるワシリー・カンディンスキーらの影響を受け、日本における最初期の抽象版画作品を制作している。大正期には具象・非具象問わず数々の版画の名作を生みだしたが、第二次世界大戦後はもっぱら抽象版画に傾倒し、葉や紐、木片などを用いるマルチブロックという手法も編み出した。1955年に死去する直前まで創作活動を続けた。

また、装幀家としての活動は版画家としての活動よりも早い。収入を得る手段として装幀の道を歩み始め、竹久夢二北原白秋に評価されて、大正期末から昭和初期にかけて地位を確立した。

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