Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

泡の魅力

テタンジェ社は現在、多くのシャンパーニュメゾンが巨大資本のグループに属するなか、家族経営を続ける数少ないメゾン。そのルーツは1932年に初代当主ピエール・テタンジェが1734年創業のフルノー社を購入し、テタンジェの名でシャンパーニュの製造販売を始めたことに由来する。

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ランス市郊外に所有するテタンジェ社の迎賓館、「シャトー・ラ・マルケットリー(寄せ木細工城)」は、1734年に貴族の屋敷として建てられたもので、西にピエリーの村を見下ろす丘の中腹にある。

14世紀にマルヌ河上流のシャロンにあったサン・ピエール・オー・モンの修道会がこの丘の斜面にぶどう畑を拓き、伝統に従って黒ぶどうと白ぶどうを植えた。その区画が碁盤の目のように入り組み、収穫時期になると寄木細工(マルケットリー)のように見えたことが、このシャトーの名の由来となっている。

第一次大戦の際に「ラ・マルケットリー」はジョッフル元帥の参謀本部となった。若き司令官としてここを訪れたピエール・シャルル・テタンジェはこの館に心から惚れ込み、いつの日か必ず自分がこの館の主として戻ってくることを誓った。彼の夢は20年後に現実のものとなり、「ラ・マルケットリー」の館とそのブドウ畑はテタンジェ家のものとなった。

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