Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

2014年は午年

今年は午年。個人的には還暦を迎える2014年。そして、今日1月7日は、五節句の1つ「人日」、「七種粥」を食べることから「七種の節句」ともいう。

古来中国では、正月の1日を「鶏の日」、2日を「狗(犬)の日」、3日を「猪(豚)の日」、4日を「羊の日」、5日を「牛の日」、6日を「馬の日」とし、それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていた。そして、7日目を「人の日(人日)」とし、犯罪者に対する刑罰は行わないことにしていたという。

また、この日には7種類の「野菜(七種)」を入れた「羹(あつもの):肉や野菜を入れた汁物の類」を食べる習慣があり、これが日本に伝わって「七種粥」となった。日本では平安時代から始められ、江戸時代より一般に定着。「人日」を含む五節句が江戸幕府の公式行事となり、将軍以下全ての武士が「七種粥」を食べて「人日の節句」を祝ったという。

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七種粥」は、春の七種や餅などを具材とする塩味の粥で、その1年の無病息災を願って食べられ、祝膳や祝酒で弱った胃を休める為とも言われている。もともとの「七草」は秋の七草を指し、小正月1月15日のものは本来「七種」と書く。この「七種」も「ななくさ」と読み、一般には7日正月のものを「七草」と書くなど、現在ではもともとの意味がわからなくなり、風習だけが形式として残り、これらの事から「人日」の風習と小正月の風習が混ざり、1月7日に「七種粥」が食べられるようになったと考えられる。

ちなみに、春の「七種」は、「セリ」「ナズナ」「ハハコグサ」「ハコベ」「コオニタビラコ」「カブ」「ダイコン」の7種類。そして、秋の「七草」は、「おみなえし」「おばな」「ききょう」「なでしこ」「ふじばかま」「くず」「はぎ」である。春の「七種」と違い、秋の「七草」に直接何かをする行事は特にない。秋の野の花が咲き乱れる野原を「花野(はなの)」といい、花野を散策して短歌や俳句を詠むことが古来より行われていた。秋の七草はそれを摘んだり食べたりするものではなく観賞するためのものであり、ゆえに「秋の七草粥」というものも存在しない。

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