Touch the Heartstrings

心の琴線に触れる森羅万象を日々書き綴る「Touch the Heartstrings」

食へのこだわり

メディアでは、さまざまな分野のプロたちの素顔が紹介されているが、共通して見えてくるのは、彼らにとって仕事は単なる「職」ではなく一種の生き様であるということに気付かされる。

なぜその仕事をするのか、どこまで努力すればいいのかといった疑問はそこにはない。ただ、高みを目指し、手が、足が、創造力が、そして、心が自然に動きだす。

「世界のベストレストラン50」で4度の1位に輝き、7年連続で入賞を果たしたデンマークのレストラン「Noma/ノーマ」のオーナー・シェフ、レネ・レゼピもそんなプロの1人。彼とそのチームを1年にわたって追ったドキュメンタリー「ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来た」を観れば、誰もがそれを確信するに違いない。

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2015年1月、「マンダリン オリエンタル東京」に5週間限定でオープンした「ノーマ東京」には、2000席に対し、6万2000人が予約のウェイティングリストに連ねたという。映画では、レネ・レゼピ率いるチームが準備に費やした日々が記録されているが、何しろその舞台裏がもの凄いことになっている。

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並河靖之と横尾忠則

明治期に盛んに作られた工芸品「七宝」。金属の器や壺の下地の上に釉薬をのせ焼くことで、美しい色彩を施す金属工芸の1つ。明治期の七宝家である並河靖之は、この七宝が持つ鮮やかな色彩の効果や優美で繊細な線を見事に操り、その美しさの頂点を極めた。

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京都を中心に活躍した並河は、近代七宝の原点である有線七宝にこだわり続けてこれを極め、東京で活動した無線七宝を得意とするライバルの濤川(なみかわ)惣助と共に、2人のナミカワと評された。

並河七宝の特徴は、有線七宝技法にある。有線七宝とは、図柄の輪郭線に沿って細い金属線をかたどり、その中に釉薬を挿し焼成する方法で、金属線が繊細な図柄を引き立たせる。並河は有線七宝こそ七宝の本流で、線の美しさこそ七宝の本質だと考え、有線七宝の技術を発展させることに力を入れていたことから、並河の作品には、濤川や尾張国の七宝家達が先んじて開発したり取り入れた無線七宝、省線七宝、盛上七宝、省胎七宝等の技法は用いられていない。

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クルマのある暮らし

旅先である熱海のデザインホテルのレストランで食事をするナイスミドルな夫婦。バックはピアノ演奏。食事をしながら、結婚当初の懐かしい話に花を咲かせる。旦那がおもむろにアルバムを取り出し、これまでの2人の思い出をふりかえる。

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そして、夫がサプライズで妻にギフトを贈る。妻が箱を開けると、中からは「Porsche 718 Cayman/ポルシェ 718 ケイマン」のキーが現れる。それは、共に走り続けてきた2人で、このクルマとともに、これからの新しい人生をより豊かで楽しいものにしていこうという夫からのメッセージであり、妻はその提案を受け入れるように、喜びに満ちた表情を浮かべる。

翌朝、ホテルの車寄せには1台の「718 Cayman」。そして、車に乗り込み、走り出す2人。

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必見の展覧会

プロボクサーを経て、独学で建築の道を志すという異色の経歴で知られる建築家の安藤忠雄は、1969年に「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、常に既成概念を打ち破る大胆な作品を世に送り出し、新たな世界を切り拓いてきた。その緊張感溢れる作風は、グローバルにより激しく展開する。

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国立新美術館」開館10周年を記念し開催される「安藤忠雄展 挑戦」は、2017年9月27日から12月18日まで開催される。

この展覧会では、日本を代表する建築家である安藤忠雄の半世紀近くに及ぶ、壮大な創造的挑戦の軌跡を、その空間の本質を突く5つのテーマに沿って、設計のプロセスを伝えるスケッチ、ドローイング、模型に写真、映像といった、多彩な資料と共に紹介する。

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バンジャマン・ミルピエ

長年に渡り世界最高峰の芸術を提供し続けてきたバレエの殿堂「パリ・オペラ座で、20年近く芸術監督を務めたブリジット・ルフェーヴルの退任後、ニコラ・ル・リッシュ、マニュエル・ルグリら錚々たる有力候補を押しのけ、史上最年少でパリ・オペラ座の芸術監督に大抜擢されたのがバンジャマン・ミルピエ。

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ミルピエは、名作「ブラック・スワン」の振付師であり、主演女優ナタリー・ポートマンの夫として知られる稀代のダンサーであり天才振付師。

彼は就任後、練習用機材の近代化やダンサーの健康を優先し、怪我を避けるための措置を講じるなど、伝統あるオペラ座バレエ団に新風を吹き込んだ。また、エトワールを頂点にした序列にとらわれず、将来が期待される若手ダンサーを積極的に起用。その結果として、レオノール・ボーラック、ユーゴ・マルシャン、オニール 八菜といったダンサーが主役に起用され、大いに注目を集めた。

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